12週を超えての赤ちゃん(胎児)が 亡くなった場合、
死産、流産、中絶など理由を問わず、火葬をしなければなりません。

火葬場(斎場)行くときに「どんな格好や服装で火葬場に行った方がいいのか」ということを疑問に思う方は、多いのではないでしょうか。

そこで今回は、ご自身の赤ちゃんが火葬しなければならない場合、どんな服装をするべきなのかについて解説します。

【死産】火葬場には喪服?

一般的にお葬式や火葬場にいく場合は「喪服」を着るというイメージがあると思います。

実際に今までお葬式に参列した経験がある人は、喪服や喪服に準ずる恰好をしたと思います。

もしご自身の子が、死産などで、火葬をしないといけない場合は、喪服を着る必要があるのかを考えていきたいと思います。

喪服は不要

いきなり結論から言います。

喪服は不要です。

私服で問題ありません。普段着でなんの問題もありません。

ただ、他の利用者もいるので、派手な格好を避けた方がよいでしょう。

喪服とは

喪に服している(=故人の死を悼む)という意味があり、喪の期間に着る服です。
一般的に、黒色の濃い礼服やブラックスーツ、黒や濃い紺のワンピース(ツーピース)のことを指します。
なお地域によっては白い喪服を着るところもあります。

喪服を選択することに対する心理的違和感

火葬やお葬式と聞いたら『喪服を着るものだ』を思う方も多いでしょう。

現にあなたも、「喪服を着るべきなのか」と迷っていると思います。

しかし死産などの場合は、

『赤ちゃんがお空に還る』

『もう一度、赤ちゃんとして戻ってきてほしい』

という願いを込めたりするものです。

逆に生まれてきた赤ちゃんに対し、「一般的な葬儀は逆に不謹慎ではないか」と思う夫婦もいるでしょう。

その違和感を覚えることは、とても大事だと思います。

その感覚を大事にするためにも「赤ちゃんのお葬式」=「喪服」という固定概念を外していいのではないでしょうか。

そもそも、夫婦(家族)だけの火葬なのに、喪服である必要はありません。

ドレスアップしよう

赤ちゃん(胎児)とお別れのときは『パパとママは、あなたが自慢できる両親だから』と赤ちゃんに語りかけれるような服装をするとよいでしょう。

そもそも「故人を敬う」という意味で、喪服や礼服を着るという習慣が定着しています。

だからこそ、火葬場へ行くときは、赤ちゃんのためにドレスアップして出かける位がちょうどいいと考えます。

しかし、ここ日本では中々そういったことが難しいのが現実です。

それであれば、火葬場には、シックな格好で行くとしても、 赤ちゃんとお別れまで一緒に過ごす時間は、晴れ着とはいかなくても、おしゃれをしましょう。

「気持ちがのらない」、「そんな気分ではない」、「疲れている」としても、赤ちゃんのために頑張って、メイクをしたり、自分の好きな格好をしましょう。

あなたがキラキラした格好をすると、赤ちゃんはきっと喜ぶはずです。

火葬場に行くときの服装について

「ドレスアップした方がいい」といっても周りの目が気になるのが、正直な気持ちではないでしょうか。

また喪服でなく「どんな格好でもいい」と言われても・・・と思うことでしょう。

そのような方のために、火葬場に行く際の具体的な服装をお伝えます。

妻(赤ちゃんの母親)の意見を尊重する

繰り返しになりますが、火葬場では「この服装(格好)でないといけない」という、決まりは基本ありません。 ※最近はマスクが必須なところはあります。

そこで、何を着たらいいのかわからない場合、

『赤ちゃんと一緒に過ごした時間が誰よりも長い』(赤ちゃんの)母親の意見を尊重しましょう。

これが一番よい解決です。

特になんでもいい場合は、以下の要素で考えてみてもよいでしょう。

・火葬場に行く時の服装の制限はない。
  →夫婦で決めることができる。
・赤ちゃんとのお別れは、基本、夫婦(家族のみ)
  →誰かを招いてお葬式をしないので気を遣わなくてよい。
・(心情的に)普通の葬儀と一緒にしてほしくない」
  →喪服でない方がいい

迷ったときのおすすめする服装

念のためお伝えしますが、火葬場にいる多くの人は喪服です。よって服装は自由ですが、カジュアル過ぎると浮くこともありますのでご注意ください。

周りの目が気になる人や、自分の選んだ格好で大丈夫か気になる方は、(男女ともに)「百貨店にアルバイトやパートの面接にいく時」、「初めて義親に挨拶にいった時」をイメージした服装をするとであれば、問題ないです。

それでも迷う場合は、以下を参考にしてください。

男性

男性が服装に迷う場合は、スーツにしましょう。

ネクタイは特にしなくて問題ありません。(つけてもOK)

スーツ以外では、黒や白を基調にした服装であればよいといえます。

上半身

白のワイシャツが一番無難です。

白でなくてもいいですが、襟のある服を選べば十分だと思います。

夏であれば、ポロシャツ。
冬であれば、ジャケットやコートを羽織ってもいいでしょう

下半身

パンツ(ズボン)は、 コットンパンツをおすすめします。

デニムならダメージ加工のものでなければ、さほど問題ありません。

足元

ビジネス用シューズを選べば、問題ないです。

革靴でもスニーカーでもいいと思います。

ただ鮮やかな色合いのスニーカーやサンダルは避けた方がよいでしょう。

女性

基本的に鮮やかな色使いの服装でなければ、なんら問題ないです。

メイク

自分の好きなメイクで構いませんが、泣くことを想定してメイクをしましょう。

化粧崩れしても、直す余裕も気力もありません。
(正直気にされない方が多いで気にする必要もないかと思います)

特にマスカラには注意が必要です。

上半身

暗めの色のワンピースがおすすめです。
また、淡い色や無地のブラウスなどもよいでしょう。

全身黒や濃紺である必要はありませんが、「華美なもの」 「原色系の服」は避けた方が良いでしょう。

下半身

スカートでも、パンツでも問題ありません。
できれば、肌が露出が多いものは避けた方がよいです。

足元

パンプスや革靴などがよいでしょう。

もちろんスニーカーやきれいめのブーツでも問題ないです。

その他

派手なアクセサリーや装飾の華美なものは控えた方が良いでしょう。

全体的に暗めの色であれば、浮くことはないといえます。

特に夏など、肌の露出の多い服装は、極力控えた方がよいかと思います。(タンクトップなど)

中絶したときは喪服を選ぶこともある

たまに中絶を選んだ夫婦は「喪服」を選ぶこともあります。

また中絶をした時に限らず「喪服を着たい」という方もいます。

その場合は喪服で問題ありません。

(「喪服である必要はない」というだけで、「喪服はダメだ」ということではありません。)

当日注意すること

すでに予約をしていると思いますが、予約時間より10分前には準備を完了しておきましょう。

  • 葬儀社が迎えにくる場合は、迎えにくる10分前には準備完了しておく。
  • 自分で火葬場に行く場合は、受付時間(指定された時間)の10分前には到着しておくことが必要です。

特に、火葬を朝にする方が多いと思いますが、google mapや(車の)ナビで事前に検索しても、だいたい渋滞等で、予定より時間がかかることが多いです。

当日、時間が余ったとしても、なんの問題もありませんが、遅刻した場合、火葬場によっては、火葬できない事態に陥ることもあります。

また、時間を遅れた場合はもちろん、時間ぎりぎりでも、火葬場で『最期のお別れ』ができない可能性がありますので、注意しましょう。

普段から時間に正確な方であればよいのですが、少しルーズな方は、時間に特に気を付けた方がよいでしょう。

大切な赤ちゃんとのお別れのために。

補足

火葬場に行くと時間前でも早めに火葬をすることはよくあります。

火葬場についたら、あっという間にお別れとなりますので、ご自宅でしっかりと赤ちゃんとのお別れをしておきましょう。

まとめ

繰り返しになりますが、赤ちゃんのお別れ(火葬場)の際の服装は自由です。

服装など気にせず、しっかりと赤ちゃんとのお別れをされてください。

最後になりますが、これから赤ちゃん(胎児)の火葬をしなければならないという方は、赤ちゃんと一緒に過ごすことのできる『今』という時間を大切にされてください。